今年は7年に一度の善光寺最大の盛儀、御開帳の年です。
楽しみにされていた方も多いのではないでしょうか。
本記事では
- 善光寺御開帳2022混雑予想やライブカメラ
- 善光寺御開帳2022イベントスケジュール
- 御開帳で具体的に体験できることは?
- 御開帳の期間について
- 善光寺についての基本情報
を徹底解説します。
「善光寺御開帳ってよく聞くけどよくわからない」という方にも、わかりやすく説明します。
ぜひ最後までお読みください。
善光寺御開帳が人気で混雑必須
長野県長野市にある善光寺の御開帳は、数え年で7年に一度行われます。
本来であれば2021年4月に予定されていましたが、新型コロナの影響で1年延期しての開催です。
また参拝客が分散するよう、予定の57日間から1か月延長し、約3か月88日間開催します。
善光寺御開帳は、2015年に北陸新幹線(長野新幹線)が開通したこともあり、参拝者数が増加しています。
今年は待ちに待った御開帳だけに、人気となるのは必須です。
ゴールデンウィークは前半の混雑のピークとみられていましたが、どのような状況だったのでしょうか。
- 回向柱に触れる/150分待ち
- 前立本尊参拝/100分待ち
- お戒壇巡り/100分待ち
- ご朱印/120分待ち
(5/3、5/4混雑ピーク時)
やはり、ひととおり参拝するには相当の時間がかかったようです。
早朝、夜間は空いていたよ。
善光寺御開帳2022の混雑予想
人気とはいえ通常より1か月長い期間の開催なので、混雑は分散されることが期待されます。
善光寺では期間延長以外にも、密を避ける対策を徹底しています。
対策の一例として、混雑予想カレンダーの公表とライブカメラの配信を行っています。
混雑状況を把握したうえの分散参拝をよびかけています。
混雑予想カレンダー
各施設の待ち時間も随時更新されていますので、参考にしてください。
混雑カレンダーを参考にすると、混雑する日は以下のようになっています。
- 行事(イベント)開催日
- 土日祝日
- 5月は比較的混雑
混雑する時間帯は以下のようになっています。
- 平日はお昼前後
- 土日祝は午後より午前中が混雑
カレンダーやライブカメラを参考に、なるべく空いている時に参拝するようにしたいですね。
善光寺2022の行事やイベントスケジュール
善光寺では御開帳の期間、様々な行事が行われます。
混雑日を把握するためにもイベントスケジュールを押さえておきましょう。
- 4/1 回向柱建立式
- 4/2 前立本尊御遷座式
- 4/3 開闢大法要
- 4/23 中日庭儀大法要 浄土宗
- 5/5 第100回仏都花まつり
- 5/7 中日庭儀大法要 天台宗
- 5/15 篠ノ井大獅子奉納
- 6/12 ながの祇園祭御祭礼屋台巡行
- 6/29 結願大法要
- 6/30 前立本尊御還座式
①【回向柱建立式(えこうばしらこんりゅうしき)】
回向柱が建立されます。
②【前立本尊御遷座式(まえだちほんぞんごせんざしき)】
ご宝庫に安置されている前立ご本尊様を、内々陣へお遷しします。
③【開闢大法要(かいびゃくだいほうよう)】
御開帳初日のお朝事です。
前立ご本尊様の厨子が開けられ、お姿が参拝者の前に現れます。
④【中日庭儀大法要 浄土宗(ちゅうにちていぎだいほうよう)】
お稚児さんを先頭に、華麗な法衣をまとったご住職の行列。
色とりどりの散華が舞う厳かかつ華やかな法要です。
宗派により日程が異なります。
⑤【第100回仏都花まつり(ぶっとはなまつり)】
お釈迦さまのお誕生日をお祝いするイベントです。
子どもの健やかな成長を願う華やかな催事です。
⑦【篠ノ井大獅子奉納 (しののいだいししまいほうのう)】
篠ノ井地区の2体の大獅子(長野市無形民俗文化財)による獅子舞が奉納されます。
⑧【ながの祇園祭御祭礼屋台巡行(ながのぎおんまつり ごさいれいやたいじゅんこう)】
長野市街地、善行寺表参道周辺を豪華な屋台が巡行します。
6月11日(土)には前夜祭も行われます。
⑨【結願大法要(けちがんだいほうよう)】
88日間続いた御開帳が終わりを告げます。
大勢の参拝者が見守るなか前立ご本尊様の厨子の扉がゆっくり閉じられます。
⑩【前立本尊御還座式(まえだちほんぞんごかんざしき)】
前立ご本尊様が輿にのせられ、ご宝庫へお還りになります。
時間など詳細は善光寺御開帳公式サイトからご確認ください。
行事の様子はYouTubeでも配信されているよ。チェックしてみてくださいね。
御開帳紹介ビデオをご覧になると、御開帳の流れがわかります。
御開帳って、どんなことができるの?
それでは参拝者は、具体的にどのようなことを見学・体験できるのでしょうか。
主なものをご紹介します。
【回向柱に触る】
回向柱は本堂前に建てられた約10mの柱です。
回向柱には24時間いつでも触ることができます。
前立ご本尊様と「善の綱」で結ばれる回向柱に触れることで、如来様とご縁を結ぶことができます。
感染対策の一環として、光触媒の抗菌剤でコーティングされています。
【前立ご本尊様参拝】
絶対秘仏であるご本尊様の分身仏である前立ご本尊様の参拝ができます。
【お朝事】
日の出とともに本堂で毎日欠かさず行われます。
御開帳期間中はこの時に前立ご本尊様の厨子の 扉が開かれます。
お朝事の時間はこちらからご確認ください。
【お数珠頂戴(おじゅずちょうだい)】
お朝事などの法要で、善光寺住職である大勧進貫主と大本願上人が本堂を往復する際、参道でひざまずいているとお数珠で頭をなでていただけます。
日中に大きな法要がある場合にも都度行われますが、予告なく取りやめになる場合もあります。
【御印文頂戴(ごいんもんちょうだい)】
8時30分~17時(法要が行われる日を除く)
ご本尊様と同じ閻浮檀金(えんぶだごん)で作られたとされる善光寺の宝印「御印文」。
この印を額に押された ものは、極楽浄土への道が約束されるといわれています。
毎年1月7日から15日のみ行われていますが、御開帳期間中は特別に頂戴することができます。
【お戒壇巡り】
善光寺参拝ではおなじみのお戒壇巡り。
御開帳期間も体験できます。
本堂床下の暗闇の回廊を手探りで巡ります。
ご本尊様の真下にある「極楽の錠前」に触れることで極楽往生が約束されるといわれています。
【夕座法要】
毎日17時、御開帳期間のみ行われる法要です。
善光寺住職の手によって前立ご本尊様の厨子の扉が閉じられます。
【ライトアップ】
御開帳期間中の毎日、日没から夜21時まで本堂と回向柱・本堂がライトアップされます。
善光寺では、昼間の混雑時を避けた夜間の参拝も呼びかけています。
【善光寺表参道イルミネーション】
御開帳期間中、長野駅から善光寺まで全長約1,800mの善光寺表参道(中央通り)の並木がライトアップされます。
41万球以上のLED球によるイルミネーションが楽しめます。
【御開帳限定のお守りやご朱印】
御開帳限定の回向柱守などのお守り、ご朱印をいただくことができます。
詳細はこちらからご確認ください。
善光寺の御開帳期間について
善光寺の御開帳は数え年で7年に1度、つまり6年に1度開催されます。
(数え年とは、御開帳が行われた年を1年目と数える数え方です。)
開催期間は以下のとおりです。
2022年4月3日~6月29日
7年に一度の理由
なぜ7年に一度なのか。
皆さんがお持ちの疑問だと思いますが、その理由は残念ながら定かでありません。
過去には不定期に御開帳が行われ、火災の折などに出開帳といって全国にご本尊様を出張させていた時期もあったようです。
近代になってから全国から参拝者が訪れるようになったという事情もあり、定期的に御開帳が行われるようになりました。
善光寺公式サイトによると、御開帳は丑と未の年に行われるということです。
7年に一度という期間は、干支が12年で一巡するのに関連しているのは間違いないようです。
7年に一度といえば、奇祭としても有名な長野県諏訪大社の御柱(おんばしら)祭が思い浮かびます。
なぜ御柱祭が7年に一度なのかを調べてみると、御柱祭は寅と申の年に行われるというのですね。
御柱祭公式サイトによると、陰暦で寅は1月、申は7月で、春と秋の初めにあたります。
また、寅と申には「動く」「うごめく」といった意味があり縁起が良いからという説があるそうです。
善光寺御開帳がなぜ丑と未の年に行われるようになったのか、開催の間隔はどのようにして決まったのか―
謎であるだけに、興味が尽きませんね。
ちなみに善光寺の御開帳が1年延期になったことで、今年は御開帳と御柱祭が同じ年に開催されるという奇跡の年となっています。
(木落としは中止となりました。)
御柱祭について詳しく知りたい方はこちらの公式サイトから。
善光寺について解説
創建約1400年の歴史を誇る善光寺は特定の宗派に属さず、すべての人々を無差別平等に受け入れる寺院として知られています。
源頼朝や武田信玄、徳川家康も信仰した名刹です。
また女人禁制であった旧来の仏教の中では稀である、女性の救済も特徴のひとつでした。
善光寺は女性たちの信仰の対象だったのですね。
本堂は国宝に指定されており、木造文化財としては東日本最大の建造物です。
江戸時代には「一生に一度は善光寺参り」ということばも生まれ、多くの人々が参拝しました。
そもそも御開帳とは?
善光寺のご本尊は、「一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい)」といいます。
中央に阿弥陀如来様、向かって右に観世音菩薩様、左に勢至菩薩(せいしぼさつ)様が並んでいらっしゃいます。
この如来様は、西暦552年に百済からもたらされた日本最古の仏像と言われています。
本堂最奥内々陣、金色の瑠璃壇に安置されていますが、住職でさえ見ることができない絶対秘仏なのです。
そんな絶対秘仏であるご本尊様の分身が「前立本尊(まえだちほんぞん)」です。
前立ご本尊様は、鎌倉時代に作られました。
一光三尊阿弥陀如来様と全く同じお姿をされていると言われています。
7年に一度前立ご本尊様が本堂に遷され、お披露目されるのが善光寺御開帳です。
期間中、本堂の前には10mもの高さがある「回向柱」が建てられます。
回向柱は、前立ご本尊様の右手中指に結ばれた「善の綱」に結ばれていて、この回向柱に触れることで如来様とのご縁をつないだとみなされます。
前立ご本尊様に触れるのと同じご利益をがあるとされます。
牛に引かれて善光寺詣り
有名なこの言葉、意外と意味をご存じない方が多いのではないでしょうか。
「思わぬ他人の誘いでよい方向に向かうこと」を意味することわざです。
ある日信心のないおばあさんが、川にさらしていた布を角にひっかけて逃げていく牛を追いかけました。
善光寺にたどりついたおかげで信心深くなり、極楽往生を遂げたという話がもとになっています。
善光寺参拝基本情報
参拝に関する基本情報をお伝えします。
・外陣の参拝/無料(21時まで開門)
・内陣の参拝(お戒壇巡り含む)
大人600円、高校生200円、小・中学生50円
・山門の拝観(6時30分~20時)
大人500円、高校生200円、小・中学生50円
・御開帳参拝共通券
大人1,200円、高校生400円、小中学生100円
詳しくは善光寺御開帳公式サイトからご確認ください。
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公共交通機関でお越しの際のアクセスは以下のとおりです。
・JR「長野」駅善光寺口1番のりば発
びんずる号、路線バス(1番のりばからはすべてのバスが善光寺を経由)
「善光寺大門」下車
・JR「長野」駅善光寺口4番のりば発
ぐるりん号「善光寺大門」下車
・長野電鉄「善光寺下」駅下車、徒歩20分
交通規制と駐車場情報
御開帳期間は、周辺道路の交通規制が実施されます。
交通規制の内容は公式サイトからご確認ください。
また駐車場情報は、満空情報やマップを公式サイトからリアルタイムで確認できます。
【パーク&ライド】
善光寺御開帳期間中の土日祝は、長野市内4カ所に臨時駐車場を開設し、シャトルバスの運行を行います。
シャトルバスは20分間隔で運行します。
パーク&ライドの詳細はこちらの公式サイトからご確認ください。
まとめ
善光寺御開帳についてお伝えしました。
- 御開帳は、7年に一度の善光寺最大の盛儀です。
- 前立ご本尊様がお披露目され、回向柱を触ることでご利益があるとされます。
- 御開帳期間は、期間限定のありがたい体験をすることができます。
- 善光寺では、混雑予想カレンダーの公開・ライブカメラ配信を行い、分散参拝を呼びかけています。
- イベントのある日や、土日祝は特に混雑します。
御開帳は、7年に一度如来様とご縁を結ぶことのできる貴重な機会となります。
如来様はこの世でもあの世でも守ってくださるといわれます。
御開帳があると人々が信心深くなり、地獄がヒマで困るという笑い話もあったそうですよ。
日頃から信心深い皆さまも、そうでもない皆さまも、善光寺詣りにお出かけになってみてはいかがでしょうか。
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