明治神宮御苑には美しい菖蒲園(菖蒲田)があり、毎年梅雨入りの頃、色とりどりの花菖蒲が咲き乱れます。
社殿の南側に「明治神宮御苑」という庭園エリアがあり、散歩するととっても気持ちがいいですよ。
本記事では癒しの、明治神宮菖蒲園について初めて行く人でもわかりやすいようにご紹介しています。
- 明治神宮花菖蒲開花時期
- 明治神宮花菖蒲種類
- ライブカメラなどで開花状況を知る方法
- 花菖蒲豆知識
- 明治神宮御苑基本情報
花菖蒲の魅力をたっぷりお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。
明治神宮菖蒲園場所と基本情報
菖蒲園は明治神宮御苑内にあります。
明治神宮御苑は、明治神宮社殿の南側に隣接しています。
明治神宮境内マップはこちらからご確認ください。
入場料など基本情報は以下のとおりです。
明治神宮菖蒲園の開園時間
明治神宮御苑は季節により開苑時間が異なります。
時間は以下の通りです。
[box05 title=”明治神宮御苑開苑時間”]
3月~10月/9時00分~16時30分
11月~2月/9時00分~16時00分
6月中/8時00分~17時00分(土日18時00分)
[/box05]
※年中無休。
菖蒲の開花が始まる6月は、開園時間が午前8時~午後17時までと長くなります。
是非この期間に訪れてみてください。
朝の時間帯は人もいなくて、おすすめです。
明治神宮御苑の料金
御苑維持協力金 /500円
※明治神宮参拝は無料です。
明治神宮菖蒲園2022の開花はいつ?
明治神宮花菖蒲は例年5月下旬に咲き始め、見頃は6月上旬から中旬です。
都内の他の菖蒲園より、若干遅めの見頃となるようです。
開花情報を知る方法は後述します。
明治神宮花菖蒲の種類は?
菖蒲田の花菖蒲は、もとは明治天皇が昭憲皇太后のためにお植えになったものです。
江戸時代、花菖蒲育種家として有名だった旗本松平定朝(通称・菖翁)が品種改良した「江戸系」といわれる花菖蒲を中心に、約150種・1500株が植えられています。
江戸系花菖蒲の中でも、「菖翁花(しょうおうか)」という歴史的名花が多く現存し、大切に保存されています。
[box04 title=”明治神宮御苑菖蒲花の種類”]
- 九十九髪(つくもがみ)
- 仙女洞(せんにょのほら)
- 王昭君(おうしょうくん)
- 三笠山(みかさやま)
- 都の巽(みやこのたつみ)
- 立田川(たつたがわ)
- 鶴の毛衣(つるのけごろも)
- 五湖遊(ごこあそび)
- 宇宙(おおぞら)
- 煙夕空(えんゆうのそら・けむるゆうぞら)
- 松ヶ枝(まつがえ)
- 沖千鳥(おきちどり)
- 七小町(ななこまち) など
[/box04]
明治神宮御苑花菖蒲の詳細は明治神宮公式サイトからご確認ください。
明治神宮菖蒲園のライブカメラはある?
ライブカメラがあると、リアルタイムで開花の状況がわかり便利ですよね。
明治神宮御苑にライブカメラがあるか調べてみましたが、現在配信されているライブカメラはありませんでした。
明治神宮花菖蒲の見頃を知る方法
明治神宮公式サイトでは、毎年6月前後の花菖蒲の開花状況について、発信、随時更新します。
検索窓に「明治神宮 花菖蒲」などのキーワードを入れて検索すると、最新のツイートを見ることができます。
花菖蒲の豆知識
日本人にはおなじみの花ではありますが、意外と知らないことが多い花菖蒲。
花菖蒲に関する豆知識を調べてみました。
花菖蒲の種類
花菖蒲(ハナショウブ)はアヤメ科のアヤメ属に属する多年草です。
原産国は、日本、朝鮮半島~東シベリアで、青、青紫、紫、白、黄色、ピンクなど色彩も豊富です。
種類はなんと約5,000種類もあるそうですよ。
花菖蒲図鑑を見てみると、日本の原風景を思い起こさせるような美しい名前のついた花が多いです。
アヤメ科の中でも花菖蒲の歴史は新しく、江戸時代後期に野生の野花菖蒲(ノハナショウブ)を交配させて多くの品種改良が行われ、飛躍的に発展しました。
学名は「Iris ensata(イリスエンターサ)」といいます。
ギリシャ語で虹の意味を持つ「Iris(アイリス)」と、剣形の意味を持つ「ensata」に由来すると言われています。
花菖蒲は、大別すると主に4つの系統に分けられます。
[box04 title=”花菖蒲の主な系統”]
- 江戸系
- 伊勢系
- 肥後系
- 長井系(長井古種)
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①【江戸系】
日本の栽培品種の基礎となった品種です。
茎がまっすぐで、すっきりした花形、花びらが水平に広がって咲く種類が多く、庭園などに群生させると見ごたえがあるのが特徴です。
江戸後期、旗本松平定朝(通称・菖翁)が60余年にわたり200種以上の品種を作出しました。
私たちが多くの品種の花菖蒲を楽しめるのは、一人の旗本の花への情熱のおかげだったのですね。
明治神宮御苑には、江戸系の花菖蒲が植えられています。
②【伊勢系】
紀州藩士吉井定五郎が、江戸系のなかから花弁が垂れさがるものを選んで改良したと考えられています。
室内鑑賞向きに作られた品種です。
ちりめんのような花弁が深く垂れる三英咲きが特徴です。
「イセショウブ」は三重県指定の天然記念物になっています。
③【肥後系】
肥後藩(熊本藩)で鉢植えの室内鑑賞向けに作られた品種です。
菖翁の見事な花に魅せられた肥後藩主細川斉護が、藩士を弟子入りさせるなどして熱心に働きかけ、秘伝の苗を譲り受けたのが肥後系ルーツとされています。
大型で豪華、六英花が多いのが特徴です。
④【長井系(長井古種)】
昭和37年の調査で発見された山形県長井市にある品種群で、原種に近い品種です。
長井古種は全部で34種類あり、うち13種類が長井市指定天然記念物に指定されています。
江戸系、伊勢系、肥後系との品種とは交配されておらず、改良された園芸品種の元となったといわれています。
花菖蒲?アヤメ?それともカキツバタ?
「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」といいますが、アヤメ科の花はよく似ていて見分けるのが難しいですよね。
SNSでも、見分け方が分からないというツイートが続出でした。
花菖蒲、あやめ、かきつばたの違い、皆さんはわかりますか?
簡単な見分け方を調べてみました。
【花菖蒲】
開花期/6月~7月中旬
花びらの付け根が黄色くなっています。
おはよう 🍀
第二十九候「菖蒲華」アヤメ ハナ サク
水辺に花菖蒲が美しく咲く頃です
雨や曇り空の高さに重さを感じます
自然に影響を受けることを知るときですね
「いずれがあやめか燕子花(カキツバタ)」
素敵な週中を笑顔で過ごそう 🙂 pic.twitter.com/2OEQZJOBhx
— いちねん (@AmmKvxNMKmvNFoe) June 25, 2021
【あやめ】
開花期/5月中旬から下旬
花びらの付け根が網目状になっています。
菖蒲(#アヤメ)が咲いています。
カキツバタやハナショウブとの違いは、花に名の通り網目模様があります。また、カキツバタは水中、ハナショウブは湿地、アヤメは乾いた場所で見られます。#休園中 #temporarilyclosed #Japan #tokyo #ツイッターで楽しむ庭園 #Garden #Iris pic.twitter.com/CybjZcgqcd— 六義園 (@RikugienGarden) May 3, 2021
【かきつばた】
開花期/5月中旬
花びらの付け根に白い筋が入っています。
おはようございます(^-^)/
4/29誕生花、カキツバタ
花言葉、幸運は必ず訪れる。別名カオヨグサ。新緑が美しくなる5月中旬頃から咲き始め湿地に群生し前面に垂れ下がった花びらの中心に白い筋があるのが特徴。アヤメは乾いた所に群生し花弁の付け根に網目模様があり、菖蒲は群生せず黄色い筋模様です pic.twitter.com/Q6iQrPSsoB
— もも (@blumen8783) April 28, 2019
ちなみに端午の節句で菖蒲湯にする菖蒲は、ショウブ科に属する全く別種なんだとか。
5月5日の花:ショウブ(菖蒲)
花言葉:勇気端午の節句には「菖蒲」湯に入る
(奈良時代に中国から伝わった)🎏背くらべ
はしらのきずは おととしの
五月五日の せいくらべ
ちまきたべた にいさんが
はかってくれた せいのたけ
きのうくらべりゃ なんのこと
やっとはおりの ひものたけ#ナエ花言葉 pic.twitter.com/mXo48wI3Og— 花🌸🌼🌺🌷🌻🌹 (@lilacblueblue) May 4, 2021
花菖蒲は菖蒲と似た葉を持ち、花が美しいことから花菖蒲と呼ばれるようになりました。
花言葉は怖い?
花菖蒲全般の花言葉は
- 「信頼」
- 「情熱」
- 「嬉しい知らせ」
- 「あなたを信じる」
- 「優しい心」
- 「優しさ」
- 「伝言」
- 「心意気」
- 「優雅」
です。
アヤメの仲間で唯一怖い花言葉があるのは、キショウブ(イエローアイリス)です。
キショウブは西アジアからヨーロッパ原産の外来種です。
繁殖力が強く、近年では環境省の「要注意外来種」としても登録されています。
イエローアイリスには、
- 「消息」
- 「友情」
- 「音信」
- 「復讐」
- 「幸せを掴む」
- 「信じる者の幸福」
- 「私は燃えている」
の花言葉があります。
丈夫で、繫殖力が旺盛なので、情熱的でポジティブな花言葉が多いですね。
「復讐」というちょっと怖い花言葉もありますので、贈り物にはしない方がよいかもしれませんね。
明治神宮御苑見どころとアクセス
明治神宮御苑は東京都渋谷区にあり、もとは肥後藩(熊本藩)加藤家、彦根藩井伊家の下屋敷の庭園でした。
明治時代に宮内省の所轄となり、「代々木御苑」と称されました。
花菖蒲は、明治天皇のご意向により昭憲皇太后のために植えられました。
菖蒲園は、正式には「菖蒲田」(しょうぶだ)といいます。
御苑は当時ご体調が芳しくなかった昭憲皇太后が、適度な運動や気分転換がおできになるように設計されたそうです。
明治天皇の細やかなお心遣いが随所に感じられます。
明治神宮御苑菖蒲園以外の見どころ
菖蒲園以外の明治神宮御苑見どころをご紹介します。
[box04 title=”明治神宮御苑見どころ”]
- 隔雲亭(かくうんてい)
- 清正井(きよまさのいど)
- 南池(なんち)
- お釣台
- 四阿(あずまや)
[/box04]
①【隔雲亭】
明治天皇が昭憲皇太后のために建てられたご休所。
戦災で焼失しましたが、昭和33年に再建されました。
②【清正井】(きよまさのいど)
加藤清正が掘ったと伝えられる、都内有数の名湧き水です。
パワースポットとしての人気も高い場所です。
③【南池】(なんち)
社殿の南側にあることから名づけられた池。
花菖蒲の時期は、南池の睡蓮も楽しめます。
④【お釣台】
昭憲皇太后が、釣りを楽しまれた場所です。
昭憲皇太后は、お釣りになった魚はすべて水中にお戻しなっていたそうです。
⑤【四阿】(あずまや)
小高い場所にある東屋で、菖蒲田を上から眺めることができます。
ベンチがあり、一休みすることができます。
明治神宮御苑の詳細は明治神宮公式サイトからご確認ください。
明治神宮アクセス
明治神宮アクセスと駐車場の情報をお伝えします。
電車でのアクセス
電車でのアクセスは以下のとおりです。
[box05 title=”電車でのアクセス”]
①JR山手線「原宿」駅から徒歩1分
②東京メトロ千代田線・東京メトロ副都心線「明治神宮前」駅から徒歩1分
③JR山手線・総武線「代々木」駅から徒歩5分
④小田急線「参宮橋」駅から徒歩3分
⑤東京メトロ副都心線「北参道」駅から徒歩5分
[/box05]
明治神宮駐車場
明治神宮には無料の駐車場があります。
駐車場へは、原宿口、参宮橋口からは入れません。
代々木口から入苑ください。
明治神宮の住所は代々木神園町1-1ですが、カーナビに設定の際は便宜上、代々木1-1-2で入力下さい。(明治神宮ホームページに記載があります。)
※明治神宮駐車場は、以前は第3駐車場までありましたが、明治神宮ミュージアムの開館により変更になっています。
[box05 title=”明治神宮駐車場”]
駐車台数/ 約130台
利用時間 /明治神宮開門時間(月により変更になります。)
利用料金 / 無料
[/box05]
アクセス詳細は明治神宮公式サイトからご確認ください。
まとめ
今回は、明治神宮御苑花菖蒲園の情報をお伝えしました。
- 明治神宮御苑は花菖蒲の名所です。
- 明治神宮御苑花菖蒲の見頃は、6月上旬から中旬です。
- 「江戸系」といわれる花菖蒲を中心に、約150種・1500株が植えられています。
- 開花状況の情報は、明治神宮公式サイトで確認できます。
- 花菖蒲はアヤメ科アヤメ属の多年草で、あやめやかきつばたの仲間です。
- 花菖蒲は、江戸時代に盛んに品種改良が行われ、現在は約5,000種の品種があります。
花菖蒲は晴天の下でも美しいですが、どんより曇った日や雨の日に見るのも趣がありますよね。
清涼感のある色彩が、滅入りがちな気分を明るくしてくれそうです。
どうぞ歩きやすい靴でお出かけください。