善光寺は、年間700万人が訪れる長野県を代表する古刹です。
知らない人はあまりいない超有名なお寺ですが、なぜそんなに有名なのか気になりますよね。
そこで今回は、善光寺を有名にしたすごい理由を解説します。
本記事を読むと、有名であることに加え、善光寺が古くから多くの人々に信仰されてきた特別なお寺である理由がわかります。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
善光寺が有名な4つの理由
善光寺が有名な主な理由は、以下の4つです。
- ご本尊が日本最古の仏像といわれている
- 無宗派のお寺だから
- 東日本最大級の木像建築
- 積極的に布教活動が行われた
順番に解説していきますね。
ご本尊が日本最古の仏像と言われているから
善光寺が有名な理由のひとつは、ご本尊が日本最古の仏像であるといわれているからです。
- 善光寺のご本尊は、「一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい・善光寺如来)」
- 中央に阿弥陀如来、向かって右に観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)、左に勢至菩薩(せいしぼさつ)の三尊が配置されている
- インドから朝鮮半島百済国を経て、仏教伝来の際に日本へ渡った(552年)
- 住職でも見ることができない絶対秘仏
- 戦国時代は、数々の大名により祀られた(武田家・織田家・徳川家・豊臣家)
- 1598年、信州善光寺へ帰還
ご本尊・一光三尊阿弥陀如来は日本最古の仏像で、住職でも見ることができない絶対秘仏です。
無宗派の寺だから
善光寺はどこの宗派にも属しておらず、男女問わず誰でもお参りできることが、善光寺の名を広めました。
- 善光寺が創建された1,400年前には、仏教の宗派がなかった
- 女人禁制が多い時代でも、女性がお参りできる寺だった
- 身分に関係なく、お参りしやすい寺だった
誰にでも開かれていた善光寺はお参りしやすく、特に女性がお参りできる珍しいお寺でした。
「牛にひかれて善光寺参り」という有名なことばも、おばあさんが救われるエピソードがもとになっていましたね。
【意味】
思わぬ他人の誘いでよい方向に向かうこと
【もとになったお話】
ある日、信仰心のないおばあさんが川で布をさらしていました。
そこへ牛が現れ、角に布を引っかけて逃げて行ってしまいます。
追いかけたおばあさんがたどり着いたのが善光寺で、このことをきっかけに信仰深くなり、ついに極楽往生を遂げました。
善光寺が有名なのは、どんな人にも開かれたお寺であったことが理由の一つです。
東日本最大級の木造建築物だから
善光寺が有名な理由は、国宝である本堂が東日本最大級の木像建築だからです。
本堂以外にも、重要文化財の山門・経蔵・仁王門など見どころがたくさんあります。
- 現在の本堂は、1707年の再建
- 高さ約29m間口約24m奥行約54mの木造建築で、東日本最大級
- 1953年、国宝に指定
- 内部は外陣と内陣、内々陣に分かれていて、最奥の瑠璃壇に「一光三尊阿弥陀如来」が祀られている
大きくて迫力ある本堂は圧巻です。
善光寺の本堂は、東日本最大級の貴重な木像建築です。
じっくり拝観しましょう。
積極的に布教活動が行われたから
善光寺は十数回火災にあっていますが、その復興費用を集めるため、全国を旅して布教活動を行ったことが寺の名前を更に有名にしました。
- 平安時代より、僧侶が仏像を背負い全国各地を遍歴しながら、民衆に善光寺信仰を広めた
- 江戸時代には、ご本尊の分身仏「前立本尊(まえだちほんぞん)を奉じて、江戸・京都・大坂などの大都市を巡る「出開帳」が行われた
- 全国を旅して寄付を請うことを「勧進」といい、布教活動を行う僧侶を「勧進聖(かんじんひじり)」と呼んだ
勧進聖による布教活動により、善光寺はたび重なる火災に遭いながらも、復興を遂げてきました。
一生に一度は善光寺参りとはどんな意味?
「一生に一度は善光寺参り」は、江戸時代、泰平の世となったころから語りつがれてきたことばです。
- 一生に一度善光寺をお参りし、阿弥陀如来とのご縁をつくることで、極楽浄土へ行ける
- 念仏を唱えて祈ることで、性別・身分を問わずに救われる
江戸っ子にとっての一生に一度の楽しみといえば「伊勢参り」でしたが、帰りに中山道を通り、善光寺に立ち寄るコースをとる人も多かったようです。
伊勢神宮と並ぶパワースポットとして、江戸庶民に認識されていたのですね。
善光寺を作った人は誰?
ご本尊・一光三尊阿弥陀如来を信濃の役人・本田善光(ほんだよしみつ)が祀ったことが、善光寺の始まりとされています。
「善光寺縁起」による創建のいきさつは、以下のとおりです。
- 552年、ご本尊の一光三尊阿弥陀如来が百済から日本へ伝わる
- 崇仏・廃仏論争が起き、廃仏派の物部氏により、難波の堀江に捨てられる
- 信濃国司の従者・本田善光が仏像を拾い、現在の長野県飯田市に祀ったのが始まり
- 642年、現在地に遷座
- 本田善光の名前から「善光寺」と名付けられた
創建のきっかけをつくったのが、僧侶ではなく地方の役人であったとされるのは面白いですよね。
一光三尊阿弥陀如来の故事来歴については公式サイトに記載されているので、興味のある方は読んでみるとよいですよ。
善光寺のスピリチュアル効果とは
善光寺における代表的なスピリチュアル体験をご紹介します。
- 御開帳
- お戒壇巡り
それぞれどんなことができるのか、解説します。
御開帳
「ご開帳」は、7年に1度の善光寺最大の盛儀です。
ご本尊の分身仏(本物そっくりに作られた仏様)である「前立御本尊」が公開されます。
- 数え年で7年に1度(6年に1度・丑と未の年)開催される
- 本堂前に建てられる回向柱を触ることで、阿弥陀如来様とご縁を結ぶことができる
- 分身仏「前立御本尊」を参拝できる
- 2021年御開帳は、コロナ禍で2022年に延期
- 次回御開帳日程は未定
回向柱は前立御本尊と糸でつながっているので、触るだけでご利益があるとされています。
次回の御開帳まで元気でいようという気持ちになる人も多いようですよ。
御開帳は7年に1度です。
回向柱に触ることで、阿弥陀如来とご縁を結ぶことができます。
お戒壇巡り
本堂床下の真っ暗な回廊を手探りで巡る、善光寺で有名なスピリチュアルな体験が「お戒壇巡り」です。
- ご本尊が祀られている真下の真っ暗な回廊を巡る
- 壁つたいに進み、「極楽の錠前」を触ることで極楽浄土へ行ける
- 死の疑似体験ともいわれる
- 内陣券の購入が必要
- 御開帳期間も体験できる
入口を見るだけでも、ちょっと怖い感じがしますね。
お戒壇巡りは怖かったけれでも、不思議な体験ができたという声が多いです。
お戒壇巡りは、テーマパークでは味わえない、善光寺ならではのスピリチュアルな体験です。
ぜひ参加してみましょう。
【善光寺基本情報】
住所 | 長野県長野市大字長野元善町491-イ |
参拝時間 | 境内の参拝は自由・無料 本堂内陣/お朝事の1時間前~16:30(4月〜10月)、~16:15(11月)、~16:00(12月〜2月) 山門・経蔵・史料館/9:00~16:00(12/31は13:00まで) |
拝観料 | https://www.zenkoji.jp/meguru/sanpai/ |
駐車場 | 善光寺公式サイト満車状況 |
アクセス | JR長野駅善光寺口下車、1番バス乗り場から路線バス |
お問い合わせ | 026-234-3591 |
㏋ | https://www.zenkoji.jp/ |
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まとめ
善光寺がなぜ有名なのかを解説しました。
スピリチュアルな体験がしたい方は、お戒壇巡りがおすすめです。
ほかではできない不思議な体験ができますよ。
暗くて怖いかもしれませんが、がんばって「極楽の錠前」を探しましょう。
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